2005年春から始まった発掘調査の概報をお伝えします。


by matsumotoken

お宝少し紹介

お宝が眠っている地下貯水槽?を入口付近だけを掘り下げてみました。すると入口付近は階段が作られて、下から3段ほどを確認しました。そしてこの洞窟の底まで掘り下げました。その結果1m20cm程の堆積でした。堆積状況は3層位に分けられそうです。底に近いところではやはり水が溜まっていたのでしょう。厚い粘土層が堆積していました。これらの堆積層の中に大きな土器の破片、ランプ片、羊の頭やトリなどの獣骨、ガラス片、炭(オリーブの種らしきものもありました。要するにゴミために使われていたようで、いろいろな生活用具が含まれているようです。とてもすべてを今回の調査期間では掘れそうにありません。少し科学分析や修復のことも考えて調査方法を組みなおすことも必要になるでしょう。考古学にとって貝塚などと同様にこうしたゴミ捨て場のようなところはとても重要な資料を得られる宝庫なのです。因みにこの洞窟は本来は墓として造られたものと思われます。それが後になって地下水槽かあるいは放棄されてゴミ捨て場かになったものと思われます。
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このような壺の欠片など
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この可愛い壺は香水でも入れていたのでしょうか?
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ランプもいろいろな形があり、また文様が浮き彫りにされています。これから出土遺物のデータベース作成が必要となります。これを基本台帳として研究がすすめられて行きます。
by matsumotoken | 2011-01-21 05:28