2005年春から始まった発掘調査の概報をお伝えします。


by matsumotoken

2000年経って再び立ったギリシャ語碑文が刻まれた円柱

何時までの遺跡の放っても置けないし、測量をした後に、取上げることにした。しかしそう簡単にはいかない。4~500キロはあろうか。この重さでは小さな器機では取上げられない、運べない。碑文にさわるな、傷つけるな、と気が気ではない。それでも作業員全員の人力で何とかグリッドの外に取り出した。こういうことは現地の人達の経験がものを言う。古代からこうして取上げたり、運んだりしたのだろう。それにしても碑文の残りはかなり良い。これは碑文で何か言っている事が明らかにできるような気がする。乞うご期待。ただプラスターを塗ってその上に碑文を刻んでいるようで、かなり剥離しやすい状況だ。保存処置が必要だ。片多さん、ヌール嬢が呼んでいる。片多さんからもっと勉強したいとも言っている。どうする、片多さん?
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こうして少々荒っぽいが人力で取上げてしまうのが凄い。しかしやはり重機で慎重に取り上げるべきか。クレーンを借りてくるべきか?ほかにも円柱がごろごろとあちこちから出てくるし、転がっている。こうした石でできた遺跡の発掘や修復には重機が必要だ。何とかして下さ~~い。
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再びガダラに立つ碑文付きの円柱。果たして何が記されているか?研究が始まる。
by matsumotoken | 2008-10-08 01:02