2005年春から始まった発掘調査の概報をお伝えします。


by matsumotoken

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Tell Maquq試掘終了

12月20日にAin Maquqの試掘は終了し、現在その埋め戻し作業を進めている、25日には終了する予定。
試掘は第1トレンチ、第2トレンチ、第3トレンチと3箇所を試掘。第1トレンチは斜面で遺跡の断面を観るということだったが、結果的には地山を大規模に切ったような断面が見られ、その堆積層が撹乱していたことから、遺跡自体の堆積層は確認できなかった。第2トレンチは平坦部に設定され、文化層が期待された。しかしこの平坦部においても大規模な工事が行われたような堆積をなし、出土する遺物も後期青銅器時代のものから古くは初期青銅器時代の土器、石器などが確認された。遺物は土が着いて、土器洗いをしないとまだはっきりとしたことは言えない。地山上には銅石器時代の遺物も含まれている可能性がある。結局地表から地山まで6m50cmも掘り下げた。特に地表でもすでに採集されていた赤色土器が注目されたが、これらは初期青銅器I、Early Bronze I (EBI),BC.3300~3050)になりそうである。ヤルムーク大学の博物館に同様の土器が陳列してある。
第3のトレンチは第1トレンチの試掘終了を受けて、第2のトレンチの北部を試掘を始めた。結果的は3mほど掘り下げ、第2トレンチの上層にあたる部分の試掘で時間となり、20日で終了した。これらも今から土器洗いをして詳細な分析をする必要がある。ここには今も水が湧き出ている泉(’Ain)があり、何時の時代もこれらが利用されて、この周りで生活されていたに違いない。ウム・カイスの歴史を探るにはこうした遺跡分布調査が不可欠である。
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少し寂しさを感じる埋め戻しされた第1トレンチ
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試掘を終え、今から断面の写真測量を始めようとする平山優
手前が第2トレンチ、後ろに見えるのが第3トレンチ
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第2トレンチの底で奮闘するジャファー、もうすぐ地山だ。
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これがEBIの土器片だ。
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12月22日は平山優の28歳の誕生日。おめでとう。
by matsumotoken | 2011-12-23 19:05

Tell Maquq試掘開始

分布調査を始めた。国境に行った。今回はウムカイスの考古局の責任者が一緒なので、国境の軍管理の拠点に入ることができた。やはり古い時代に重要な拠点は今も重要であるところだ、遺跡である。少なくとも、古くはビザンツ時代であろうといわれているヨルダン川を渡る橋も残っている。ここは古代から交易の拠点でもあった。一つはBauraである。
そして今はTellMaquaqを試掘している。地主との交渉が難しい。共同経営の土地で長老の許可がでないと試掘もできない。何とか妥協できたのがワディに近い斜面のところ、ここは崩れて流れてきた堆積があるだけで青銅器、銅石器時代の層に達するには難しいし、相当深く掘らねば当たらない感じだ。遺跡は上の開けたところにあるのだが。そこは地主が許可してくれない。確かにこの地域は面白い場所だ。特に新石器時代は農耕が始まったところでもあるし、土器が作られ始めたがこの地域かもしれないという問題もあって興味深い。しかしヨルダンの先史時代の研究はあまり関心がなく、進んでいないのが現状だ。そういう面でもウムカイス地域の歴史を探るのにも重要ななのだが、果たしてトレンチの試掘の結果はーーーーー?
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これが最前線のイスラエルとの国境であり、ヨルダン川とヤルムーク川との合流地点でもある。
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これがヨルダン川、先に見えるのがイスラエル側である。
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これはヤルムーク川に架かるヒジャーズ鉄道の鉄橋であったが、イスラエルと戦争で攻撃されて橋が落ちている。先、左に見えるのがゴラン高原で今はイスラエル領になっている。手前、右側はヨルダン側である。
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これが遺跡Tell Maquqから見たゴラン高原とヤルムーク川地帯
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これが試掘中のTell Maquqの斜面。果たして先史時代の文化層に達するか?
by matsumotoken | 2011-12-09 19:56
今日は久日ぶりに休みという感じ。されど明日からの分布調査の準備も必要。果たして国境のヨルダン川のそばの遺跡に行けるか?いや行くぞ!!!
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11月30日の発掘終了記念写真
by matsumotoken | 2011-12-02 19:46

4ヶ月間の発掘調査完了

8月から11月までの4ヶ月間の発掘が終了した。4ヶ月間は結構大変だ、身体もくたくたになる。現地の作業員もさすがに休みたくなるほど、結構大変な勤務だ。それだけ今年は成果も大変あったと思っている。段々年を重ねると効果も段々積み上げられてさらに良くなるものだ。この発掘地域もようやく分かってきた。今日はDOA,警察、作業員合わせて30人くらいで交流会をベイトャバニーで開いた。この日はみんな嬉しそう。給料日だし、皆ご苦労様でした~~~~~!記念撮影は後ほど、掲載いたします。お楽しみに!
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マンセフを食う!アラブ人にも負けないくらい食べる、食べる。平山、みんなも美味しそうに食べている。
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これがマンセフ、とDOAのメンバー、マンセフは羊を煮て、ご飯の上に乗せて、その上からヨーグルトにいろいろ香料などを混ぜて、それを肉とご飯の上にたっぷりと掛けて、それを片手で握るようにして、食べる、これは美味しい。臭みなど一切ない、美味、これぞアラブ料理。
by matsumotoken | 2011-12-01 01:18